Wowzaを使って配信しよう-④再生プレイヤー解説編-

これまでの手順で、Wowzaを使ってライブもしくはVODの配信をプリインストールされているプレイヤーで再生の確認が出来たところで、次は実際に配信で使う為のプレイヤーの構築を行ってみたいと思います

プレイヤーの種類について

古く遡れば、RTSP、RealやWindows Mediaを使った配信が時代を引っ張っていた時期があり、その後RTMPが普及しました

RTMPが普及した大きな理由は、AdobeがFlashMediaServer(現・AdobeMediaServer)の提供を開始し、FlashPlayerを使って手軽に配信出来る環境を作ったという事があります

そして、FlashPlayerが95%の普及率を誇ったという事も牽引しているでしょう

しかし、昨年ぐらいからHTML5とJavaScriptを使ったプレイヤーが増えてきました

脱・FlashPlayerの流れ

これまでFlashPlayer+RTMPという配信で安定したかに見えましたが、その流れが大きく転換する時期にきています

その理由は、セキュリティ・互換性による所が多いでしょう

脆弱性を突いたゼロデイ攻撃が大きな例ですが、その他にも通信を行うためにTCPの1935番のポートを開ける必要があるなど(HTTPをトンネリングする場合は80番で通せる)

そのほかには各種グラフィックスカードとの相性を向上させるという事もあります。相性が合わない場合、表示される映像が正常時表示出来ないなどの問題を引き起こしました

これらが脱FlashPlayerの流れを加速させ、FlashPlayerの代替となる手段を探しはじめました

HTML5ビデオ+JavaScriptという答え

プラグインとして実装するFlashPlayerとは異なり、HTMLネイティブで動作するビデオタグがHTML5で実装されました

この”<video>”タグでくくる事でMP4などのファイルをブラウザ内で再生する事が出来ます

この手段は特別なポート番号を使用しない、HTTPやHTTPSを使用する為、企業としても扱いやすいものになっています

このHTML5ビデオに使用する事が出来る配信形式は、MP4やDASH、HLSのようなプラグインレスで配信する事が出来る方式です

HTTPの方式には他にもHDSやMSSなど色々とありますが、これらはFlashPlayerやSmoothStreamingプレイヤーのようなプラグインを必要とする為、今後はどんどん廃れていく事でしょう

HTML5+JavaScriptを実現するプレイヤー

FlahsPlayerで配信を行う場合は、JWPlayerやFlowPlayerなどのプレイヤーが広く普及しており、中にはフリーで使える物もあります

しかし、これらのプレイヤーはまだネイティブにHTML5をサポートしているわけではありません

つまり、FlashPlayerが動いてしまう端末の場合は、FlashPlayerの再生を試み、それで再生が出来ない場合にHTML5で再生を行おうとする仕組みで動いています

しかもHTML5で再生と言いつつも裏ではFlashPlayerを使って配信してたりするので、全くネイティブとは言いがたい動き方をしています

世の中、探してみると意外とネイティブのHTML5で動くプレイヤーがあるようで、THEOplayerというプレイヤーはそれを売りにしているようです

商用プレイヤーのようですが、私のように趣味でやっている人間がこんなしっかりしたプレイヤーを使えるわけでも無いので、フリーで公開してるようなものが無いかと探したところ、見つかりました

このプレイヤーはHLSでの配信に対応しており、DVRも行う事が出来ました

次回はこのプレイヤーを使って実際に配信するところまでを行います